モコモコの毛の中で遊ぶ子供たち、こちらまで幸せを感じます。ひつじの母さんに寄りそう赤ちゃんも子供たちと重なってほっこりとした気分になりました。

力強い線で描かれた大きなゴツゴツしたゴリラは他を圧倒するものがあります。時間が経つにつれその体の繊細な色調に気づきます。振り返りながらこちらを向く視線に愛くるしさも感じます。

ペンギンがスイスイ海の中を泳いでいます。魚と一緒に画面を左から右へと移動する運動感が心地よいものとなりました。ペンギンの白と黒のはっきりした色相が、背景の青と対比してより強い印象を残します。

虫の羽音と、子どもたちの楽器の音が良いリズムとなって響いています。暖かい色の背景の上に描かれた虫の羽が、心地よいハートの形に見えます。全体を落ち着いた感じにしてくれます。

大空に舞い上がるとんぼが雄大に描かれています。運動感のある画面です。軽快な原っぱから澄んだ抜けるような青空に一筆ずつ丹念に置かれた羽の色が、より力強いものになりました。

大きな虹色の帽子をかぶる女の子の表情が明るく伝わってきます。見る人に力を与えてくれるようです。一筆ずつ大きな動きで描くことが、見る人と作者の橋渡しになっているようです。

大きく首を曲げているくじゃくが、画面いっぱいに力強く描かれています。しわを寄せたようにはられた紙の凹凸に負けないくらいのタッチで絵の具を塗り込めたことに好感が持てます。

空に広がるのは花火でしょうか。大きな建物の白い壁には、大好きな鉄道の列車が走り抜けたり、停車したりその特徴が描かれています。スクラッチの効果として、細いリズミカルな線描が印象的です。

紅の空に浮かび上がる純白のしろがすがすがしいです。白い絵の具の下からスクラッチしてのぞく、窓や模様が効果的です。絵の中から楽しい子供たちの歓声が聞こえるようです。

赤から青に移り行く空を背景に、白く堂々としたしろの存在感が目を引きました。白いしろにある鋭いトゲの三角形と相対してまわりで遊んでいる子供たちの優しい表情が不思議な画面構成となっています。