川の底の物語
「川の底」という視点から発想を広げたアイデアが素晴らしいと思います。川底から月光を見上げるカニたちに落ちる丸い果物。ゆるい光の中でカニたちは何を思うのでしょう。不思議な感じの作品です。
オレの右腕
アームの先を画面からはみ出るように大きく入れることで、力強いショベルカーが巧みに表現されています。また、操縦する人の様子から右腕となっている誇らし誇らしさが伝わります。
6月のあじさい
鮮やかな緑の葉の群れに斜めに配置された、アジサイの花々が画面に六月らしい勢いを与えています。対象を丹念に描き込み、生命力の感じられる完成度の高い作品です。
美しき八坂神社
神社は美しい造形美を持つとともに、屋根の勾配や複雑な骨組みなど高度な表現力が要求されます。作者の対象に対する深い思いと確かな描写力が感じられる質の高い作品です。
最初で最後
校庭に立つ像の前に大きく描かれたランドセル、「最初で最後」の題名は何を意味するのか作者の心情に思いを巡らせます。対象をしっかり見つめて丁寧に描かれた画面から、小学校6年間の思い出の深さが感じられます。
思い出の6年間
細部にまで気を配り、丁寧に描写する姿勢から6年間の思い出の深さが感じられます。微妙な色の違いやにじみの加減から、作者の対象を見つめる確かな目がうかがえる作品です。
お気に入りの教室
手前には大きく机上の版画ローラー、奥には美術室の隅が描かれ、遠近の対比が変化のある画面となっています。色の塗り重ねにより、木の模様や質感、壁の様子が巧みに表現されています。
ランドセルと六年間
ランドセルのカバーを開け、見下ろす構図と画面からはみ出るような配置が斬新です。ランドセルの中には思い出がいっぱい詰まっているのでしょうか。丁寧な描写からその心情がうかがえます。
ひみつの楽園のランドセル
緑いっぱいのこの場所は、作者にとって思い出の詰まった場所なのでしょうか。そこに6年間使い続けたランドセルを置いた構成が味わい深いものとなっています。
画面に緑あふれる世界が広がり、心地よさを感じます。対象をよく観察し、それぞれの葉の色彩や濃淡にも心を配っています。気持ちを込めて描き込んだ力作です。